忍者ブログ
川柳的逍遥 人の世の一家言
[48] [47] [46] [45] [44] [42] [41] [40] [39] [38] [37]

我が人生一ミリたりと悔いはなし  水夏希

0de2e9d1.jpeg

18年間慣れ親しんだ宝塚大劇場から「サヨナラ」する、

宝塚雪組トップスター・水夏希が、千秋楽を迎えた大劇場・最後の大階段を、

”男役の正装”黒のタキシードで降り立ち、

「情熱のすべてを傾け、命を削って舞台を務めてきました。

 1ミリたりとも悔いはありません」

とあいさつをした。

襟芯を明日に向けて立てている  田井中藤重

849cb64a.jpeg

 亀山社中のユニホーム姿

「亀山社中の初仕事」

恩師の勝海舟から、「カンパニー」という言葉を聞き覚えていた龍馬は、

長崎の亀山を本拠に活動するカンパニーを作り、

『亀山社中』と名付けた。

亀山は、もともと”亀山焼き”という焼き物を製造していた町で、

それを作る人や、仕入れに来る人たちで賑わっていた。

亀山周辺には、民家が寄り集まり、

亀山社中が本拠を置くには、優れた環境にあった。

B面に賭ける男の靴の底  菱木淳一

37b637de.jpeg

      亀山焼窯跡

新撰組や土佐勤皇党、奇兵隊など、

時代を反映した軍事組織が多い中で、

龍馬は、”商取引を主な目的とする”画期的な亀山社中を、

長崎・亀山で結成し、

要請があれば、軍事行動にも参加するという、

フレキシブルな組織として、動き始めたのである。

エンデバーから太平洋に糸垂らす  杉山ひさゆき

3cfbd864.jpeg

亀山社中記念館(ここで初仕事を待った)

しかし、待てども客は来ない。

社中の面々は、

とりあえず「塩でも売らんかな」と、その準備に取り掛かった。

「初仕事」に備えて社内会議を開き、

社員の中から、”ユニフォーム”も必要だとの意見があり、

龍馬は、白地の袴をあつらえて、社中の制服とする。

社旗もいるというので、”布切れに朱で三本線を入れ、社旗とした”。

人材も元・海軍操練所のエキスパートで固めている。

蒸気汽船の操作、経理、語学、法規の熟知など、

社中としての準備は整った。

お揃いを着ると妬心が目をさまし  志水剣人 

ところで袴といえば、黒灰色か藍色が主流である。

白地に身をまとった男たちが、

長崎の町中をぞろぞろと練り歩く姿は、

一種奇異であったが、これが目立ち宣伝活動に役立った。

「社中の白袴」と呼ばれて、

あっという間に、長崎名物までになり、

このあたりから、ボツボツ仕事が入り始める。

歯を磨きながらみつけた妥協点  荻原鹿声

9ca70378.gif

    これは海援隊旗

当初、総勢7人の組織であった。

社中の設立資金は、薩摩に顔の利く龍馬の一声で決定した。

小規模ながら「カンパニー」の形は整った。

”果報は寝て待て”とばかり、皆が社中の本陣で、ごろ寝していると、

遠くから騎馬隊の近づく気配がした。

日に一度こむらがえりを確かめる  山本トラ夫

「もしや賊では」と、

龍馬ら7人は刀の柄に手をやり、立ち上がったが、

馬上の人の陣笠には、丸十字くつわ紋が見える。

長崎の薩摩藩邸からの伝令で、4人の薩摩藩士が駆けつけたのであった。

その一人、家老の小松帯刀によれば、

「薩摩藩は、蒸気船を手にいれもうした。

 長崎から鹿児島までの回航を、よろしゅうお頼みもうす。

 こい蒸気船引くには、薩摩の細腕ではこたえもす。

 ちーっと引いてきてやんせ」

と言う。

カーブを曲がりきったら四次元が見える  本田洋子

「おやすい御用じゃ。やってみんしょ」

となり、本格的な仕事を始めることとなった。

7人は、神戸の海軍操練所で、航海術を磨いてきたプロ集団である。

お手の物であったが、回航料を聞いて驚いた。

6万両支払うというのである。

この程度なら、500両が相場というもの。

ケタ外れの金額であるが、

龍馬は、「社中へのテコ入れである」と直感した。

こうして亀山社中は、一気に組織の体力をつけていく。

コツひとつ摑んだ独楽がよく回る  竹森雀舎

b6e4cd90.jpeg

水夏希と愛原実花のラストステージ

トップの文につづく挨拶で、水夏希は、以前から決めていた通り、

涙もなく、

「下級生のころは広くて怖かった大劇場が、今日は狭く感じました。

 いろいろわがままも聞いてもらったし、やりたい事もすべてやらせてもらいました。

 おかげさまで、本当にたくさんの夢をかなえることができました」

と一点の曇りもない笑顔を浮かべながら言葉をつづけた。

そして、水夏希と同時に退団する故・つかこうへい氏の愛娘・愛原実花は、

「自分の信ずる道を、まっすぐに歩くことの大切さを宝塚から、教えていただきました。

 水さんの相手役でいられたこと、本当に幸せに思っています」

いまにも溢れそうな涙をおさえ、別れのあいさつ。

そこには、ひとつの仕事をやり終えた、達成感を感じさせた。

一抜けてすっかり溶けた肩の芯  岡田陽一

8121bb6f.jpeg

大浦慶も加わり、グラバー、龍馬商談

『龍馬伝』・第33回-「亀山社中の大仕事」 あらすじ

「長州の船と武器を、薩摩の名義で購入する」

という龍馬(福山雅治)の策に、

桂小五郎(谷原章介)高杉晋作(伊勢谷友介)は、乗ることにする。

長崎に戻った龍馬は、

”亀山社中の初仕事”として意気込み、

グラバー(ティム)に、長州のための取引だと隠して、

薩摩の船購入の話をもちかけるが、

交渉の場に薩摩の者がいないことにグラバーは、疑念を抱き断る。

ゲジゲジがゴルフシューズを買いにきた 井上一筒

e045cdf9.jpeg

 グラバー邸・客間(接待の間)

西郷吉之助(高橋克実)は、幕府を警戒して、

この取引を、龍馬たちだけで行わせたのだ。

龍馬は、正々堂々と頼もうとグラバー邸に乗り込み、

この話が、長州の払いであることを告げ、

もうけ話をかぎつけた慶(余貴美子)の口添えもあって、

グラバーは承諾する。
 
てのひらに自分の庭を持っている  佐藤幸子

2148680d.jpeg

龍馬は、お元(蒼井優)が、グラバー邸で、

キリストの絵に十字をきる姿を見てしまう。

龍馬はグラバーとの商談を、長次郎(大泉洋)惣之丞(要潤)に任せる。

イギリスに留学していた長州の伊藤俊輔(尾上寛之)井上聞多(加藤虎ノ介)

グラバーの話を聞くうちに、

長次郎は自分も、

「いつかイギリスに行きたい」

と思うようになるのだった。

長次郎の活躍で、商談はまとまったが、お元に知られてしまう。

お元は龍馬に、自分がキリシタンであることを、黙っておいてもらう代わりに、

「この商談を長崎奉行に伝えない」

という取引を持ちかける。

脳天をがちゃんとそれからのご縁  増田佐代子

拍手[9回]

PR


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カウンター



1日1回、応援のクリックをお願いします♪





プロフィール
HN:
茶助
性別:
非公開