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川柳的逍遥 人の世の一家言
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絵に描いた餅がぺらぺらよく喋る  嶋澤喜八郎

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同志社大学今出川・二本松の薩摩藩邸

薩摩藩邸は、京都/錦小路東洞院(現在の大丸百貨店の場所あたり)にあったが、

文久3(1863)年に、二本松にも新しく建てられた。

「薩長同盟」は、この薩摩藩二本松藩邸で締結された。

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薩長同盟への道筋を作った中岡慎太郎と龍馬

裏表無い友と飲む旨い酒  杉岡東丘

【薩長同盟の裏話し】

小栗上野介の台頭により幕威が上昇し、

長州再征伐の準備が進む慶応元年10月。

龍馬は長州にいた。

桂小五郎との面談のためである≫

打ち合えばいい納得ができるまで  前田咲二

龍馬・「兄さん(桂)、薩摩名義で高杉さんとこに7700挺の小銃も買い付けてもろうた。

   確かに、こん前は薩摩にこけにされたちゅう格好じゃったが、

   一藩の面目如きは、こん際こらえてもらえんじゃろうか。

   日本を救わんがためじゃ。和議結着の件、今度は必ず西郷を説得してみちゃる。」

桂・「孤立無援のために我が長州が幕軍と戦い焦土となっても、

   薩摩藩が後に残ってお国のために図ってくれるんじゃったら、遺憾はない。

   ただし、和議・盟約を願うのは哀れみを請うちょるのも同然、

   士道の意地としてそれはできん」

桂の悲壮感のある表情には、この同盟が上手くいかない場合、

腹を切る覚悟が見えた。

正面から挑む桂馬にある勇気  田井中藤重

龍馬・「もしや兄さんが自害したら、俺は西郷どんを刺して死ぬ。」

そんな決意を秘めて龍馬は、

長州の腹を探るのに懸命な西郷と対峙する。

龍馬・「足下(貴殿)が、無情なんじゃ。

     長州は薩摩との和議を渇望し、ともに手を組んで、

     幕府を打ちのめして、皇国を興さんと目論んじょる。

     しかるに窮乏の極にある長州から、和議の件、持ち出すのは、士道が許さぬところ」

西郷・「薩摩は体面にこだわり過ぎもうした・・・桂どんの決意のほど、どがん意味か、

     よく分かりもうした。

          坂本どん、いますぐ桂どんのところへ案内お頼みもうす」

武装とくようにイヤリングをはずす  森中惠美子

かくして、西郷・桂の間に首脳会議が開かれ、

慶応2年1月22日、京都伏見の薩摩藩邸で、

薩長同盟が成立する。

そして、場面は西郷が席を引いて、龍馬と桂の二人きりになる。

桂・「薩長の盟約がなったのも、坂本君のお陰じゃ。

   この際、証しを立ててくれまいか」

と、朱のインキがたっぷり含んだ筆を差し出す桂。

桂・「もし薩摩が裏切った場合を想定し、なんとか証しを書いてくれ」

龍馬は、黙って、

‘盟約は、毛(すこし)も相違これなく候。

 将来といえども決して変わり候事は、これなきは神明の知る所にござ候‘

と、朱筆でしたためる。

大らかに男の海が凪いでいる  吉川卓

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『 表に御記被成候六条ハ、

小・西両氏及、老兄・龍等も御同席ニて論談セシ所ニて、毛(わずか)も相違無之候、

後来といへども決して変り 候事無之(なきことそうろうこれ)ハ、神明の知る所ニ御座候  

丙寅二月五日  坂本龍 』

≪※文中、小は小松、西は西郷、老兄は木戸、龍は龍馬≫

いわゆる、この「裏書き」の一件で、桂を、「兄さん」と慕ってきた龍馬としては、

「男がチーッとばかし小せえのう」

と、興ざめした。

薩摩が裏切るとしたら、こんな紙切れ一枚では、済まないだろう。

桂は、剣術に優れて男前のわりには、肝が小さいと言われていたが、

ここ一番に地を出したのである。

≪慶応2年1月21日、龍馬立会いのもとに薩長両藩の盟約成立。

 桂小五郎が、龍馬に裏書を求めた。

 2月5日、朱で裏書をし大阪に居た小五郎に届けた≫

斜めから見ればつまらぬ人になる  杉本克子

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