忍者ブログ
川柳的逍遥 人の世の一家言
[466] [465] [464] [463] [461] [460] [459] [458] [457] [456] [455]
ときめいてみたらと春風の誘い  立蔵信子

「飛鳥駅から橘寺へ」-遊歩道を行く



飛鳥駅

古代の町を分けいる電車道。(画面をクリックしてご覧下さい)

スルッと関西今日の花見はやまと迄  小山紀乃

電車賃残す男の遊び方  福尾圭司



駅前案内

飛鳥人の館、お姉さんが二人。とても親切でした。

もも色を塗ってはしゃいでいる小窓  阪本高士

まなざしで僕のハートが鼓動する  まさじ



駅前の風景

史跡でない石像がお迎え。遊歩道の始まりです。

結び目を解いて遊ぶ古希の春  中山恵美子

六法の狭間で遊ぶ好奇心  細田貴子



道標

道標、右に行けば飛鳥美人に会えるのですが。橘寺は直進に。

春ですよ飛鳥美人が唄いだす  テイ子

いい言葉すぐに浮かんでくる桜  佐藤辰雄



吉備姫王の墓地
        きびひめのおおきみ
春の景色を追えば、吉備姫王が待っていた。

花暦余白に夢を遊ばせる  山田順啓

切り札が胸三寸で待機する  了味茶助



姫を守る像

吉備姫の鳥居の中には案内役のように猿や法師などの石像がある。

白魚の手には持てない鋤や鍬  邦子

ころころと笑って毒を包みこむ  れいこ



吉備姫王の墓 
吉備姫は飛鳥時代の日本の皇族。
茅渟王(押坂彦人大兄皇子の子)の妃となり、
宝皇女(皇極天皇・斉明天皇)・軽王(孝徳天皇)を儲けた。

鼻声の毒に痺れる心地よさ  上山堅坊

ときめいて女は蝶に華になる  古川洋子



欽明天皇の墓地

吉備姫は欽明天皇の皇子・桜井皇子の王女である。

トランプも百人一首も連れて逝く  瀬渡良子

子羊をタイムカードで管理する  大西將文



鬼の雪隠

この石から測ると鬼の背丈は10メートル以上あると思われる。

鬼平を閉じて缶ビールを開ける  菱木 誠

切り札を握って最前列に鬼  阪本高士



鬼の爼

鬼の爼・鬼の雪隠
言い伝えによると、風の森と呼ばれるこの地方に鬼が棲んでおり、
通行人を騙してとらえ食べたと云われている。
「俎」で調理し、「雪隠」で用を足したという。
底石(俎)には多数の穴が開けられており、
割り取ろうとした形跡がある。

毒に毒適材適所ホーホケキョ  柴田園江

女ごころわかっています麦畑  西澤知子



亀石

亀に似ている石といわれるが、
顔が三角形また目が上に飛び出していることなどから
亀というよりはカエルと見る人が多い。

ことさらに嘘美しい花の下  れいこ

人生の伴侶見つけたおにごっこ  五味尚子



石畳を行けば橘寺

案内石には聖徳太子誕生のゆかりとある。

文字の毒鼻を切られた泣きっ面  田頭良子

覚えあるあの口笛が呼んでいる  田頭良子



橘寺

橘寺は聖徳太子の生誕地に創建された太子創建七寺のうちの一つ。
境内に「二面石」「橘寺型石灯篭」などがある。
聖徳太子は推古天皇の摂政になって、
十七条憲法と冠位十二階を定め、
遣隋使を派遣して、中国の隋の皇帝に
「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す。
    恙無きや」
という手紙を送って、対等な外交を行った。
四天王寺や法隆寺を建てて、仏教を大切にした。

わたくしの心模様に添う桜  大内朝子

戻れない時と遊んでいるのです  立蔵信子



二面石右善面・左悪面と呼ばれている)

聖徳太子の裏面
旧一万円札の肖像画は聖徳太子ではないとされている。
かぶっている冠、着ている服、持っている笏 などは、
その時代に存在しなかったものと検証されているからである。
顎ヒゲについても、肖像画とは、別人が描いたものと見られている。
また一度に10人の人の言葉を聞き分けたという話も、
太子の評価を上げるための作為的なものであったといわれる。

保護色を被って会話するのです  武智三成

スペードのエースが呼び出した邪神  井上一筒



帰りのバスまでの道

石碑を一瞥して帰路につく。

イエローカード二枚残して旅終える  松本柾子

甘酒に酔い奈良漬けで寝てしまう  井上一筒

拍手[5回]

PR


Copyright (C) 2005-2006 SAMURAI-FACTORY ALL RIGHTS RESERVED.
忍者ブログ [PR]
カウンター



1日1回、応援のクリックをお願いします♪





プロフィール
HN:
茶助
性別:
非公開