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川柳的逍遥 人の世の一家言
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忘れもの捜しに出口から入る  板垣孝志



「会津人とキリスト教」

明治以後、会津藩士やその子供の中で、

クリスチャンになった者が沢山いる。

藩が敗亡し、それまで信じてきた価値観が壊されてゆく中で、

「それを超える大きな価値観」

に惹かれる部分があったのだろう。

会津藩の教育方針には、

藩主への忠義と親への孝を中心とする倫理的価値観が、

組み立てられている。

絨毛のある風景に突入す  井上一筒

会津の人々は、会津戦争で大きな悲劇に直面し、

家族や友が血しぶきの中で死んでゆく、

死屍累々たる光景を見て、

「死とは何か、生きるとは何か」

を考え抜かざるを得なかった。

また廃藩置県で、主君を喪失した。

そんな状況に置かれた会津人が、

キリスト教の絶対的な神に必然的に救いを求めた。

さかさまになって秘密がバレてくる  竹内いそこ

キリスト教では、霊魂は不滅で、

死ねば天国で愛する者たちと再会できると教える。

この教えは、数多くの悲痛な死にに接した会津人たちにとって、

大きな救いになったに違いない。

さらに「己の良心のみに従う」キリスト教の倫理観は、

維新以後、

「勝てば官軍」の論理で理不尽にも賊名を被った会津人の心を、

支えてくれるものだった。

天主堂のステンドグラスにも 雨  下谷 憲子

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